山下 武(著)
四六判 208ページ 上製
定価 2000円+税
ISBN978-4-7872-9075-5 C0095
品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 1993年01月 書店発売日 1993年01月01日 登録日 2010年02月18日
一冊の本を読むことによってまた別の本を教えられ、読書戦線は次々と拡大していく。書物探求の果てしなき旅とその愉楽──。辛口の古書談義から、稀覯書の魅力、稀代の愛書狂たちの悲喜劇まで、読書道の達人による痛快古書エッセイ。
1 (1)読書空間のオデュッセウス (2)東西ドイツ統一から大嘗祭へ──一九九〇年末の出版界は? (3)蒐書ツアー (4)空襲で失った蔵書 (5)師走に会う人 (6)書物礼讃 (7)青蛙堂綺譚2 (1)古本界 精密な労作「ストリップ名鑑」/忘れられた汪兆銘の文献を入手/現代コミックの“生みの親”とは/蘇曼殊の『断鴻零雁記』を掘り出す/懐かしい荻窪の古物会館時代の古書展/“本命”より副産物が面白い通販目録が/“恥の上塗り”ならぬ“恥の書き納め”/手作りの個人誌「活動写真」発行/昔ながらの古本屋気質守る江口書店/日本近代文学館の最大財産・別置文庫/名優偲ぶ追悼号がたった三百円とは/神戸の古書街を歩くも“キツイ”不漁/首尾よく『人生の阿呆』を入手/探偵小説界の風土が育んだ挿絵画家/“逸品”は市場に滅多に姿を現わさず/「明治古典会七夕大入札会」の逸品/インフレ傾向の戦前の大衆雑誌/正直正太夫こと斎藤緑雨の逸話/古本旱と「現代大衆文学全集」/「古本などパカ臭くなる」もうなずける/死去した反町茂雄氏への反感と崇拝/小酒井不木再評価の機運が盛り上がる/買い物をした気分味わった盛岡再訪/「いわて青空古本まつり」の拾い物 (2)本の窓 出版の博物館構想/異なる見解の持ち主/「婦人倶楽部」の廃刊/菊池寛と女性票/ソ連邦内の独立運動/動物の受難と文学/慎重要すビデオ規制/絶版絵本の被害者はだれか?/乱歩の遺産『貼雑年譜』/共産主義への幻想/廃刊文庫の復刊を/使い捨て時代の影響/のぞき見的な小説/雑誌類の収集が急がれる国立国会図書館/目次の必要性を痛感/漢字の美しさ再認識/都会人の心のすさみ/スパイ小説の危機/横書きと縦書きの文章/不気味な直筆物ブーム/甦る力道山人気/在庫処分に悩む版元/隠れた熱烈な映画ファン/辞典を論争する機会/天井知らずの古書の高騰/おもしろい古書目録/古典に学ぶ歴史の教訓/女性雑誌の今昔/白い粉の恐怖を語るアルレッテイ/同人雑誌雑感/“レビュー時代の終焉”3 (1)アメリカ文壇・出版界インサイド・レポート ──ベネット・サーフ『アト・ランダム──ランダム・ハウス物語』 (2)ビブリオマニアが主人公 ──G・フローベール/A・デュマ/ch・ノディエ/ch・アスリノー/A・ラング『愛書狂』 (3)書物の楽園へ誘(いざな)う座右の書 ──庄司淺水『愛書六十五年 一書物人のメモの中から』 (4)ペイパーバックによる出版革命 ──J・E・モーパーゴ『ペンギン帝国を築いた男』 (5)超越論的なモデルとしての「内包された読者」 ──ヴォルフガング・イーザー『行為としての読書──美的作用の理論』 (6)活字への愛をいま新たに ──大輪盛登『メディア伝説』 (7)愛書趣味の仙境に遊ぶ ──斎藤夜居『愛書家の散歩』 (8)心地よい知的興奮が…… ──斎藤勇『蔵書閑談』 (9)絶版文庫の見分け方 ──岩男淳一郎『絶版文庫発掘ノート』 (10)活字の背後にいた人間たち ──香内三郎『活字文化の誕生』 (11)巧みな構成に面白さ ──ジェラルド・ドナルドソン『書物憂楽帖』 (12)文化創造の舞台裏を語る ──ヴァルター・キァウレーン『わが友・出版人──エルンスト・ローヴォルトとその時代』 (13)硬骨な出版人のたたかい ──小山久二郎『ひとつの時代 小山書店私史』 (14)偽造本の製作常習犯 ──高橋俊哉『ある書誌学者の犯罪──トマス・J・ワイズの生涯』 (15)ガイドブックとしても好適 ──文車の会編『本の旅 歴史の旅』 (16)誇りを持ち取り組む姿に好感 ──青木正美『古本商売蒐集三十年』 (17)心あたたまる書簡集 ──ヘレーン・ハンフ編著『チャリング・クロス街84番地』 (18)スリルに富んだ出版の仕事の魅力 ──シーラ・ホッジズ『ゴランツ書店』 (19)書物ぎらいの読書人 ──桑原武夫『わたしの読書遍歴』 (20)“紙魚(しみ)の生れ変り”を自称 ──庄司淺水『書物よもやま話』 (21)卓見が光る読書随筆 ──一海知義『読書人漫語』 (22)精神論と技術論の両面そなえる好著 ──田中菊雄『現代読書法』 (23)言語学者ならではの視点 ──千野栄一『プラハの古本屋』 (24)立川文庫に新たな光を当てる ──足立巻一『立川文庫の英雄たち』 (25)古代の知の最大公約数 ──モスタファ・エル=アバディ『古代アレクサンドリア図書館』 (26)検閲禍時代の犠牲者たち ──城市郎『発禁本』 (27)「本道楽」の懺悔話が満載 ──荒俣宏『稀書自慢 紙の極楽』 (28)そこに一つの人間ドラマが…… ──青木正美『古本屋控え帳』 (29)稀覯書の魅力と魔力を楽しく ──荒俣宏『ブックライフ自由自在』あとがき初出一覧人名索引書名索引
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