宝塚イズム22 特集　凰稀＆実咲 in 『銀河英雄伝説』

芸術

薮下 哲司（編著） /　鶴岡 英理子（編著）

A5判 　160ページ　並製
定価　1200円＋税
ISBN978-4-7872-7326-0　C0374
在庫あり

奥付の初版発行年月　2012年12月
書店発売日　2012年12月01日
登録日　2012年10月12日

紹介

ＳＦ小説『銀河英雄伝説』に、宝塚きってのビジュアル系凰稀かなめが満を持して挑んだ！　特集では、ヅカ・原作ファン双方から新生宙組と「@ＴＡＫＡＲＡＺＵＫＡ」を取り上げ、小特集では愛音羽麗に惜別の言葉を贈る。そのほか、公演評などを多数所収！

目次

特集 凰稀&実咲 in『銀河英雄伝説』
　新たな宙組伝説の始動●木谷富士子
　輝かしい「@TAKARAZUKA」化に拍手を●鶴岡英理子
　宝塚は『銀英伝』でもっと新規客を取り込めたはずだ●永岡俊哉
　原作ファンとして●林嗣響子
　『三月兎亭』でクダを巻く――一原作ファンの見果てぬ夢の果て●坂本 悠
　武器を取った乙女たち●高野麻衣

　◇次はこれを宝塚化して！リクエスト
　　岩見那津子／木谷富士子／小咲福子／嵯峨景子／坂本 悠／高野麻衣／鶴岡英理子／永岡俊哉／林嗣響子／福田里香／水野 麗／八本正幸

小特集 さよなら愛音羽麗
　時を超えた「男装の麗人」――去りゆく愛音羽麗を惜しむ●鶴岡英理子
　麗しき人が去っていく、花組はどうなる！●大越アイコ
　「ああ」という声と「型」●柿田 肇

公演評 ［2012・8―2012・11］
　花組『サン＝テグジュペリ』『CONGA（ルビ：コンガ）!!』
　　「たいせつなもの」を描けていますか……？●木谷富士子／ダンスの花組が帰ってきた●加藤暁子
　月組『ロミオとジュリエット』
　　輝きの龍と深さの明日海●木谷富士子／役替わり公演がもたらしたもの●鶴岡英理子／役替わりの難しさ●小咲福子
　月組『春の雪』
　　プライドが招く悲劇●大越アイコ
　月組『愛するには短すぎる』『Heat on Beat（ルビ：ヒート オン ビート）!』
　　安定感と難しさとがせめぎ合う再演物●鶴岡英理子
　雪組『フットルース』
　　記録に残らぬ音月の代表作●嵯峨景子
　雪組『双曲線上のカルテ』
　　難しい題材への挑戦●鶴岡英理子
　雪組『ＪＩＮ――仁』『ＧＯＬＤ ＳＰＡＲＫ！――この一瞬を永遠に』
　　キム・みみにようやく代表作!●永岡俊哉
　星組『ジャン・ルイ・ファージョン――王妃の調香師』
　　懐かしい香りと確かに存在する記憶●木谷富士子／「香り」が描く歴史ドラマ●大越アイコ／紅がお笑いを封印して熱演●永岡俊哉
　星組『琥珀色の雨にぬれて』『Celebrity』
　　予測された再演の困難が逆転した驚き●鶴岡英理子／夢咲ねねのうまさは目立ったが……●永岡俊哉
　宙組『銀河英雄伝説＠ＴＡＫＡＲＡＺＵＫＡ』
　　個性が光る佳作 新生宙組始動！●岩見那津子

ＯＧ公演評
　『大江戸緋鳥（ルビ：おおえどひちょう）８０８』［大地真央／湖月わたる／貴城けい／未沙のえる］
　　時代を超えたタカラヅカスペシャル！●岩見那津子
　『ボクの四谷怪談』［麻実れい］
　　時代と心中する文体の難しさ●香月孝史
　『CROSS ROAD――Violinist the devil, Niccolo Paganini』［紫吹 淳］
　　観る者の想像力をかき立てる濃密な空間●鶴岡英理子
　『タップ・ジゴロ』［星奈優里／大鳥れい］
　　本物のタップダンスが魅了する優れた舞台●鶴岡英理子
　『梅沢富美男・中村玉緒 特別公演』［彩輝なお／桜乃彩音］
　　娯楽の殿堂にふさわしいハレ舞台●鶴岡英理子
　『8月31日――夏休み最後の日』［陽月 華］
　　陽月華の卒業写真●岩見那津子
　『霧矢大夢ファーストコンサート――Amore e Musica 夢は果てしなく…』［霧矢大夢］
　　霧矢大夢の「いま」が詰まった魅力的なファーストコンサート●鶴岡英理子

宝塚ファンと「Twitter」試論●小咲福子

連載
　ジェンダーから読むタカラヅカの過去と現在（12）
　「家族幻想」の破綻と再生●大越アイコ
　男役の翼（10）
　　春日野八千代――宝塚の永遠のイコン：『源氏物語』●天野道映

著者プロフィル

薮下　哲司（ヤブシタ テツジ）

1947年生まれ。スポーツニッポン新聞社文化社会部特別委員、甲南女子大学非常勤講師。毎日文化センター宝塚講座担当。著書に『宝塚歌劇支局 1』『宝塚歌劇支局 2』『宝塚伝説2001』（いずれも青弓社）など。スポニチアネックス「宝塚歌劇支局」（www.sponichi.co.jp/osaka）連載中。

鶴岡　英理子（ツルオカ エリコ）

埼玉県生まれ。フリーライター。著書に『宝塚のシルエット』（青弓社）、編著書に『宝塚ゼミ』シリーズ（青弓社）ほか。インタビュー記事なども多数。＊凰稀かなめ率いる新生宙組の『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』を観劇中、年配の団体客に遭遇。「わーきれい!」「かわいいわ〜」「すごいわね〜」と次々に上がる歓声に新鮮な感動を受けました。特にフィナーレが喜ばれていて、やはり宝塚には欠かせぬものだと認識を新たにしました。

上記内容は本書刊行時のものです。