宝塚イズム10 特集　さよなら瀬奈じゅん

榊原 和子（編著）

A5判 　178ページ　並製
定価　1200円＋税
ISBN978-4-7872-7276-8　C0374
在庫あり

奥付の初版発行年月　2009年12月
書店発売日　2009年12月01日
登録日　2010年02月18日

紹介

スター・瀬奈じゅんへのオマージュ特集！　花組時代からサヨナラ公演に至るまでの軌跡を、舞台にかけてきた瀬奈の思いを共有しながら振り返る。ほか、話題作『逆転裁判2』を含む公演評をはじめ、OGへのロングインタビューなど連載も充実した一冊。

目次

特集　さよなら瀬奈じゅん
　瀬奈じゅん──ゼロ年代のスター●大越アイコ
　Jの表裏（もしくは、裏表）──A-“R”ex and/und Der Tod●倉橋耕平
　さらば、七十八期きっての文豪●荷宮和子
　瀬奈じゅんを送る●榊原和子
　
公演評［2009・７－11］
　花組『外伝 ベルサイユのばら──アンドレ編』『EXCITER!!』　
　　意志を貫くということ、命を懸けて生きるということ●玉置育子
　　『外伝』にまさるMr.YUの物語●水野 麗
　　宝塚歌劇のアイデンティティを忘れないで●林嗣響子
　月組『ラスト プレイ』『Heat on Beat!』
　　アリステアは何を媒介したのか●倉橋耕平
　雪組『ロシアン・ブルー』『RIO DE BRAVO!!』
　　魔女という幻想装置と、現実装置としての魔女●柿田 肇
　　夏休み公演として最良の組み合わせ●石井唯衣
　　社会主義国家を遊ぶ●大越アイコ
　　コメディでない『ロシアン・ブルー』を観たかった●木谷富士子
　　現実のなかに魔法が埋没してしまった●岩見那津子
　　大野拓史はシビアなロマンチストである●荷宮和子
　星組『太王四神記 Ver.II』
　　スケールで勝負の新生星組の誕生●木谷富士子
　　困難を乗り越えて輝く新生星組●水野成美
　　星組の組カラーとは「包容力のあるトップスター＆おっさんたち」である●荷宮和子
　星組『再会』『ソウル・オブ・シバ!!』　
　　さわやかで明るく“アフターお披露目”●水野成美
　星組『コインブラ物語』
　　歌劇とともに生きて●石井唯衣
　宙組『逆転裁判2』　
　　フレーミングの三位一体化──ゲーム、宝塚、そして法●倉橋耕平
　　作品を愛する気持ちは、どちらも同じ●加藤暁子
　　卑屈にならないことこそクリエイターにとって重要な矜持である●荷宮和子
　　甘いトリックが真実に変わるとき●木谷富士子
　北翔海莉ディナーショー『ALL OF ME』　
　　黒燕尾のなかの全貌●柿田 肇

ＯＧ公演評
　トーク&ライブショー『STAY GOLD』［新城まゆみ／矢代鴻］
　　変わらぬ美声と気取らないトーク●水野成美
　『天翔ける風に』［香寿たつき］
　　怒濤の幕末に震える魂を好演●木谷富士子
　『AIDA』［安蘭けい］
　　「信念」から解放されたアイーダ●松本理沙
　　浮かび上がる宝塚の作劇法●東 園子
　『細雪』［檀れい］
　　御園座に美を競う●林嗣響子
　『DREAM BOYS』［峰さを理／真琴つばさ］
　　芝居はフェミニンに、ショータイムはダンディに●水野成美
　Live Spire『愛と青春の宝塚』［紫吹淳／湖月わたる／彩輝なお／貴城けい／星奈優里／大鳥れい／紫城るい／映美くらら］　
　　Live Spireにかける期待●石井唯衣

ＯＧへのロングインタビュー
　白羽ゆり──オープンマインドが魅力の女優●聞き手：榊原和子

連載
　タカラヅカと女性学（10）
　　代表作から読む─―『源氏物語』『ベルサイユのばら』『エリザベート』●大越アイコ　
　宝塚歌劇のミュージックシーン（８）
　　女声コーラスをめぐるあれこれ●戸ノ下達也
　宝塚バカ一代（４）
　　解釈は観客にまかせろ●荷宮和子
　寺田瀧雄メモリアル（５）
　　寺田時代の始まり●薮下哲司

著者プロフィル

榊原　和子（サカキバラ カズコ）

埼玉県生まれ。演劇ジャーナリスト。著書に『宝塚スターインタビュー』『宝塚初日レビュー』『『由美子へ』取材ノート』（いずれも青弓社）など。＊12月27日までのカウントダウンが始まりました。11月９日は見送るファンたちに優しい小春日和でした。27日は暮れだけに寒さは覚悟とはいえ、せめて冬晴れのよき日になりますように。

上記内容は本書刊行時のものです。