井上 貴子(著)
A5判 744ページ 上製
定価 18000円+税
ISBN978-4-7872-7210-2 C3073
品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2006年02月 書店発売日 2006年02月28日 登録日 2010年02月18日
インド音楽と芸能の変容を現地で長年にわたって調査・研究した第一人者の集大成。18世紀からイギリスの植民地時代、独立後までのイギリス人とインド人の研究者によるインド音楽学の歴史をたどり、音楽観と政府の文化政策が芸能に与えた影響を詳細に検証する。
凡例
謝辞
序論 音楽学の歴史と芸能の実際
1 音楽学を問い直す
2 芸能の実際
3 論文の構成と先行研究
第1部 英領インドの音楽学
第1章 東洋学の時代──18世紀末─19世紀末
1-1 西洋音楽とインド音楽の出会い
1-1-1 アングロ・インディアンの音楽生活
1-1-2 サルフォージー二世とタンジョール・バンド
1-2 ウィリアム・ジョーンズとその周辺
1-2-1 オリエンタル・ジョーンズとベンガル・アジア協会
1-2-2 「ヒンドゥーの旋法について」
1-2-3 ウィルソンの演劇論
1-2-4 ウィラードの反論
1-2-5 その他の論考
1-3 S.M.タゴール
1-3-1 パトゥリアガダのタゴール家とS.M.タゴール
1-3-2 音楽史の構築と『万国音楽史』
1-3-3 その他の著作
1-4 ガーヤン・サマージの活動
1-4-1 プネー・ガーヤン・サマージ
1-4-2 マドラス・ジュビリー・ガーヤン・サマージ
1-5 チンナスワーミ・ムダリヤールとスッバラーマ・ディークシタル
1-5-1 キリスト教の影響
1-5-2 『ヨーロッパの記譜法による東洋音楽』
1-5-3 チンナスワーミとスッバラーマの出会い
1-6 「オリエンタル・ルネッサンス」とインド人の音楽研究
第2章 比較音楽学の時代──19世紀末─20世紀中葉
2-1 比較音楽学の誕生
2-1-1 エリスのセント法
2-1-2 蓄音機の発明
2-2 C.R.デイとカルナータカ音楽
2-2-1 『南インドとデカンの音楽と楽器』
2-2-2 シュルティ・ヴィーナー
2-3 フォックス・ストラングウェイズ
2-3-1 フォックス・ストラングウェイズ・コレクション
2-3-2 『ヒンドゥスターンの音楽』
2-4 V.N.バートカンデーとV.D.パルスカル
2-4-1 チットパーワンのヒンドゥスターニー音楽研究への貢献
2-4-2 バートカンデーの音楽理論
2-4-3 パルスカルの貢献
2-5 アブラハム・パンディタルとタミル音楽
2-5-1 ナーダールの地位向上運動とアブラハム・パンディタル
2-5-2 タンジョール音楽知識人サンガム
2-5-3 『カルナーミルタ・サーガラム』
2-6 フィルハーモニック・ソサエティ
2-6-1 フィルハーモニック・ソサエティの設立
2-6-2 デーヴァルとクレメンツの提案
2-7 全インド音楽会議
2-7-1 全インド音楽会議の開催
2-7-2 フィルハーモニック・ソサエティとバートカンデーの対立
2-7-3 会議の意義
2-8 その他の文献
第3章 南インドの音楽学──民族音楽学の時代へ
3-1 マドラス音楽アカデミー
3-1-1 マドラス全インド音楽会議
3-1-2 マドラス音楽アカデミーの活動
3-2 タミル音楽運動
3-2-1 アーリヤとドラヴィダ
3-2-2 ドラヴィダ運動とタミル・ナショナリズム
3-2-3 タミル音楽会議とタミル音楽サンガムの設立
3-2-4 音楽と言語をめぐる論争
3-3 新しい南インド音楽学を築いた人々
3-3-1 比較音楽学からの脱却
3-3-2 サンバムールティと音楽教育
3-3-3 ラーガヴァンとサンスクリット劇の復興
3-4 英領インドの音楽学の特質
3-4-1 科学としての音楽学
3-4-2 シュルティ
3-4-3 ラーガ
3-4-4 記譜法
3-4-5 楽器
3-5 「芸術」という領域
第4章 独立後の文化政策
4-1 中央の文化政策
4-1-1 独立インドの文化政策
4-1-2 文化振興機関
4-1-3 文化政策の特徴
4-2 タミルナードゥ州の文化政策
4-2-1 独立後のドラヴィダ運動の展開
4-2-2 文化振興機関
4-2-3 文化政策の特徴
4-3 音楽学と文化政策
第2部 タンジャーヴールのテルグ語芸能
第5章 タンジャーヴール芸能史
5-1 タンジャーヴール概要
5-2 南インドのバラモンと芸能
5-2-1 バラモンの下位区分
5-2-2 ヴィシュヌ派バクティと芸能
5-2-3 バラモンの移住
5-3 ナーヤカ時代
5-3-1 タンジャーヴールのナーヤカ
5-3-2 ナーヤカ時代の芸能
5-4 マラーター時代
5-4-1 タンジャーヴールのマラーター
5-4-2 マラーター時代の芸能
5-4-3 新しい宗教芸能
5-5 音楽理論の確立
5-5-1 ヴィジャヤナガル時代の音楽理論
5-5-2 72メーラカルタの成立
5-5-3 72メーラカルタをめぐる議論
5-6 宮廷舞踊の理論と体系化
5-6-1 ナーヤカ時代の舞踊理論
5-6-2 マラーター時代の宮廷舞踊とタンジョール・カルテット
5-7 「文化の交差点」としてのタンジャーヴール
第6章 ティヤーガラージャ・アーラーダナー
6-1 初期のティヤーガラージャ研究
6-2 ティヤーガラージャの生涯
6-2-1 ティヤーガラージャの系譜
6-2-2 系譜上の問題点
6-2-3 生涯に関するエピソード
6-3 ティヤーガラージャの神聖視
6-4 師弟伝承
6-4-1 ティヤーガラージャの弟子たち
6-4-2 親族間伝承
6-4-3 ワーラージャーペート派
6-4-4 ウマイヤールプラム派
6-4-5 ティッライスターナム派
6-5 ティヤーガラージャ・アーラーダナーの歴史
6-5-1 初期のアーラーダナー
6-5-2 音楽とハリカターの導入
6-5-3 アーラーダナーの分裂
6-5-4 ナーガラトナーンマールの生涯
6-5-5 ナーガラトナーンマール派の創設
6-5-6 統合前の大派の動き
6-5-7 三派の統合
6-5-8 司祭権をめぐる裁判
6-5-9 統合の意義
6-6 今日のアーラーダナー
6-6-1 ティヤーガブラフマ尊大祭協会
6-6-2 尊師ティヤーガブラフマ・アーラーダナー大祭奉賛会
6-6-3 ナーガラトナーンマール財団
6-7 アーラーダナーの問題点と影響力
6-7-1 アーラーダナーの問題点
6-7-2 アーラーダナーの影響力
6-8 音楽学とアーラーダナー
第7章 バーガヴァタ・メーラ
7-1 バーガヴァタ・メーラ概要
7-1-1 バーガヴァタ・メーラの衰退
7-1-2 バーガヴァタ・メーラと『プラフラーダ物語』
7-1-3 上演上の特徴
7-2 バーガヴァタ・メーラの歴史
7-2-1 起源に関する伝承
7-2-2 関連史料
7-3 ナラシンハ信仰との関連
7-3-1 ナラシンハ信仰の歴史
7-3-2 ナラシンハ信仰と芸能
7-4 バーガヴァタ・メーラの作者たち
7-4-1 ナーラーヤナ・ティールタ
7-4-2 メラットゥールの音楽家たち
7-4-3 ヴェーンカタラーマ・シャーストリ
7-4-4 その他の村の音楽家たち
7-5 メラットゥール村のバーガヴァタ・メーラ
7-5-1 上演伝承の歴史
7-5-2 ラクシュミ・ナラシンハ尊生誕祭バーガヴァタ・メーラ舞踊劇協会
7-5-3 バーガヴァタ・メーラ舞踊知識協会
7-5-4 上演上の問題点
7-6 その他の村の上演状況
7-6-1 サーリヤマンガラム村
7-6-2 テーペルマーナッルール村
7-6-3 上演伝承の途絶えた村
7-7 バーガヴァタ・メーラに関連する芸能
7-7-1 アライヤール・セーヴァイ
7-7-2 ヤクシャガーナ
7-7-3 クーチプーディ
7-7-4 テルクートゥ
7-7-5 南インドの舞踊劇とバーガヴァタ・メーラ
7-8 音楽学とバーガヴァタ・メーラ
結論 音楽学の成立と芸能の存続
参考文献一覧
索引──人名/地名/文献・作品名/事項
品切れ・重版未定
送料無料162-0801 東京都新宿区山吹町337
電話:03-3268-0381
ファクス:03-3268-0382
●会社案内 ●購入案内 ●プライバシーポリシー ●特定商取引法に基づく表示
●特約店一覧
●リンク
掲載している文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。それ以外のものと青弓社社員によるものの著作権は株式会社青弓社にあります。