許 光俊(編著)
四六判 240ページ 並製
定価 1600円+税
ISBN978-4-7872-7148-8 C0073
品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2002年01月 書店発売日 2002年01月15日 登録日 2010年02月18日
バロックって何? クラシックってヨーロッパのものなの? バッハは何を聴けばいいの? オペラってどこがおもしろいの?──作曲家や演奏家、指揮者に歌手、コンサート作法からCDメッタ斬りの、ほかでは書けないホンネを書いた大事典!
まえがき
第1章 クラシックってなに?
クラシックってなに?──官能と邪悪の賛歌がクラシックだ!
バロック音楽ってなに?──人工的なおもしろさを楽しむ
古典派ってなに?──成熟したアダルト音楽か?
ロマン主義ってなに?──万年青年の大暴れ?
印象主義ってなに?──繊細で曖昧な美しさ
民族楽派ってなに?──国民国家は国民芸術を求める
題名があったりなかったりするのはなぜ?──なくてもいいことはいいのだが……
交響曲ってなに?──クラシックの代名詞
管弦楽曲のおもしろさとは?──オーケストラ音楽のキモ
協奏曲ってなに?──クラシックで最も生ぐさいジャンル
ソナタってなに?──ソナタの起源は「楽器による歌曲」
弦楽四重奏の魅力──構造や緻密さを楽しむ
ソナタ形式ってなに?──弁証法的物語を音楽で表現
クラシックはヨーロッパのもの?──国際化は商業化
クラシックとキリスト教──やはり無視できない精神構造
クラシックより古い音楽ってあるの?──クラシックの歴史はたかだか二百五十年
バロックより古いクラシックってあるの?──ルネサンス音楽はエロ
クラシックの作曲家はいまもいるの?──生きているのにクラシックの不思議
楽譜の秘密──好きな曲に「入れ込む」ためのツールとして
クラシックと演奏の文化史──「演奏」がとやかくいわれる歴史的背景
第2章 こんな作曲家がいるのだ
アントニオ・ヴィヴァルディ(1678~1741)──すばしっこいのがとりえ、ではない
ヨハン=セヴァスティアン・バッハ(1685~1750)──バロックの天才をCDで知る
ヴォルフガング=アマデウス・モーツァルト(1756~1791)──天才すぎてチョコレートにまでなる不幸
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770~1827)──楽聖呼ばわりされた気むずかし屋
フランツ・シューベルト(1797~1828)──冬の荒土をさすらいつづけた永遠の辻音楽師(ルビ:ライアーマン)
エクトール・ベルリオーズ(1803~1869)──革命の時代が生んだ自家中毒性反逆児
フェリックス・メンデルスゾーン=バルトロディ(1809~1847)──ゼクシィも唖然の名作ぞろい
フレデリック・ショパン(1810~1849)──ゲイバーのマダムが語るピアノ詩人
ローベルト・シューマン(1810~1856)──市民社会の規範のなかで屈折するロマン主義
フランツ・リスト(1811~1886)──インチキ聖職者の神秘の世界
アントン・ブルックナー(1824~1896)──きわめつけの変人による傑作交響曲
ヨハネス・ブラームス(1833~1897)──高音・多湿・暗所はお好き?
ピヨートル・イリッチ・チャイコフスキー(1840~1893)──生涯で最もたくさん泣いた作家
アントニン・ドヴォルザーク(1841~1904)──ボヘミアの鉄道マニアは、発想豊かなメロディ・メーカー
クロード・ドビュッシー(1862~1918)──20世紀音楽はワーグナーの呪縛から解放されたか?
グスタフ・マーラー(1860~1911)──虫けらに全宇宙を見たマージナル・マン
リヒャルト・シュトラウス(1864~1949)──テクニックのお化け
新ウィーン楽派──おしゃべりにあてはめて考える
モーリス・ラヴェル(1875~1937)──古典主義の破局を夢みる最後の古典主義者
ベーラ・バルトーク(1881~1945)──誠実な民族精神探求者の光と影
イーゴリ・ストラヴィンスキー(1882~1971)──20世紀型芸術家の典型
セルゲイ・プロコフィエフ(1891~1953)──スターリンに鍛えられた天才
ドミートリー・ショスタコーヴィチ(1906~1975)──政治と音楽のはざまに生きた20世紀の証言者
伊福部昭(1914~)──ゴジラ音楽のルーツはどこにあるか
武満徹(1930~1996)──武満とタケミツのあいだに
第3章 演奏の謎に迫る
指揮者の仕事ってなに?──いろいろ忙しい職業です
演奏家によって音楽が違って聞こえる?──問題は「演奏家によって音楽が違って聞こえない」ことのほう
オーボエの秘密──なぜ音合わせを仕切るのか
管楽器の雑学──知って得する?ミニ情報
フルートは金属なのに木管楽器?──木管楽器と金管楽器の正しい区別の仕方
打楽器は騒音?──騒音と楽音の違いは規則性にあり
名器ってエッチな意味?──音楽家の物欲はここへ向かう
天才少年・少女は学校を怠けているの?──失敗すればこの世の地獄
楽器は進化したのか?──大昔の楽器を復元する理由とは…
絶対音感の価値──あれば便利だが、そんなこと教育してるのは日本だけ!
ヴィルトゥオーソは名人──この人たち、やっぱりフツーじゃない!
巨匠ってなに?──長生きすることのトク
「円熟の名演」ってテンポが遅いこと?──「打撃の神様」になったつもりで考えてみよう
朝比奈隆(1908~2001)はどこが偉いの?──日本一のカリスマ指揮者
誰が信用できる評論家?──評論は料理と同じかな
音楽雑誌はなにを読む?──情報をうまくつかむには
ウィーン・フィルはどこがすごいの?──たしかにきれいな響きではある
ベルリン・フィルはそんなのうまいの?──「兄ちゃん、なんか文句あるのか」の暴力楽団?
「サイトウ・キネン」ってなにを記念してるの?──師匠への際限なき愛のなせるワザ
ドイツのベスト・オーケストラはどれ?──オーケストラ王国の群雄割拠
アメリカのベスト・オーケストラはどれ?──ランク好きなアメリカ人
N響は日本のトップ?──でも要望はあります
Jクラシックってなに?──当世日本人気質に合わせたクラシック再編集
第4章 こんな演奏家を聴いてみよう
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー(1886~1954)──神格化された名指揮者
ブルーノ・ワルター(1876~1962)──全盛期の小悪魔的魅力
ブルーノ・ワルター(1876~1962)──泣き落としの名人
オットー・クレンペラー(1885~1973)──謎の名指揮者
ハンス・クナッパーツブッシュ(1888~1965)──拍手の嫌いなカリスマ指揮者
ヘルベルト・フォン・カラヤン(1908~1989)──エロティックな具象彫刻のような……
セルジュ・チェリビダッケ(1912~1996)──「美は観念である」を実践した斬新な方法論
ギュンター・ヴァント(1912~2002)──「当たり前」を極限まできわめた、偉大なる普通人
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ(1923~)──職人技がさえる遅咲きのモダニスト
ピエール・ブーレーズ(1925~)──あの気合はどこにいった
ニコラウス・アーノンクール(1929~)──クラシックの源流を示す音楽家
ロリン・マゼール(1930~)──果てしなく続く演奏スタイルの変遷に未来はあるか?
クラウディオ・アバド(1933~)──指揮界初のメンタル系労災?
ズービン・メータ(1936~)──インドの山奥で修業が必要
エリアフ・インバル(1936~)──超一流を拒んだ指揮者の行く末は?
小林研一郎(1940~)──スポ根アニメ系のノリが生み出す感動
クリストフ・エッシェンバッハ──(1940~)──戦争孤児のトラウマ
ケント・ナガノ(1951~)──マニア系若手指揮者
チョン・ミュンフン(1953~)──人気ありすぎが新たな心配
サイモン・ラトル(1955~)──独自の遠近法を武器に歴史に挑む
準・メルクル(1959~)──いまいちばんお薦めの注目株
ロシアの指揮者たち──旧ソ連は豪傑養成所だったのか
ドイツの指揮者たち──変人・怪人博物館
ヴィルヘルム・ケンプ(1895~1991)──情緒派の大家
ウラディーミル・ホロヴィッツ(1904~1989)──なんでも自分流の名人
フリードリヒ・グルダ(1930~2000)──寂しがり屋の変人ピアニスト
グレン・グールド(1932~1982)──風変わりの代名詞
中村紘子(1944~)──彼女が持つ「イメージ」となるべく離れた曲を聴くべし
ウラディーミル・アシュケナージ(1936~)──超優秀なツアー・コンダクター
ダニエル・バレンボイム(1942~)──「ツッコミどころ」満載の人生と音楽
マルタ・アルゲリッチ(1941~)──ピアノ界の「女・長嶋茂雄」
マウリツィオ・ポリーニ(1942~)──ピアノ技術の「未来」を強制的に始めた男
内田光子(1948~)──鍵盤上の名マッサージ師のキーワードは「ビミョー」
ヴァレリー・アファナシェフ(1947~)──異形の「文学・演劇系」ピアニスト
スタニスラフ・ブーニン(1966~)──試験に出る(かもしれない)ブーニン総まとめ
エフゲニー・キーシン(1971~)──リサイタルは三部構成です
ヤッシャ・ハイフェッツ(1901~1987)──ヴァイオリンの王様
ギドン・クレーメル(1947~)──ヴァイオリンを抱いた陶酔家
ギドン・クレーメル(1947~)──ステージ姿は爬虫類のようだが演奏はすごい
チョン・キョンファ(1948~)──異常なエネルギーは大食から?
ピンカス・ズーカーマン(1948~)──美音の王様
アンネ=ゾフィー・ムター(1963~)──クネクネの女王
マキシム・ヴェンゲーロフ(1974~)──これからどうなる天才少年
ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(1927~)──愛と情熱のチェリスト
ジャクリーヌ・デュ=プレ(1945~1987)──悲劇のチェリスト
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(1925~)──現代の歌曲王
エディタ・グルベローヴァ(1943~)──歴史に残るテクニシャン
ハーゲン弦楽四重奏団/エマーソン弦楽四重奏団/カルミナ弦楽四重奏団──弦楽四重奏の第四世代
ドイツの弦楽四重奏団──弦楽界の二重らせん構造
第5章 コンサートの本音情報
演奏会の情報はどうやって知る?──けっこういろいろな手があります
チケットの入手法──いまよりさらに多様化・個別化する傾向にあります
女性演奏家がエッチな格好をしているわけ──本当は全裸がいいに決まってる。でもね
いい席ってどこ?──あなたの席の上に「屋根」はありますか?
首都圏の大ホール洗いざらい──めったに満員にならない哀しさ
首都圏の室内楽ホール洗いざらい──小さくてもいいホールが増加中
おもな主催者は?──大手二社十一財団法人+その他おおぜい
海外でクラシックを聴きたい!──一度は本場で楽しもう
コンサート、開演前にこれだけはご注意!──クラシックのファンって、怒ると怖い
第6章 オペラの本音情報
ヴォルフガング=アマデウス・モーツァルト(1756~1791)──バカに終わらない喜劇が書けた人
リヒャルト・ワーグナー(1813~1883)──集団催眠術のカルト教祖
ジュゼッペ・ヴェルディ(1813~1901)──超マジメ人間の激情を聴け
ジャーコモ・プッチーニ(1858~1919)──イタリア・オペラの軟派巨匠
リヒャルト・シュトラウス(1864~1949)──ソツのない大職人
アルバン・ベルク(1885~1935)──「犯行現場」のオペラ
ロシア・オペラの名曲は?──寒さのなかで育った果実
はじめて見るにはどれがいい?──オペラ初夜のハウツー
オペラの切符はなぜバカ高いの?──高いにはそれなりの理由も
オペラハウスってなに?──劇場を動かすシステム
演出ってなに?──視覚化の魔法
どの演出家がおもしろい?──現代の最先端はこの人たち
ペーター・コンヴィチュニー(1945~)──いまドイツで最高にもてはやされる演出家
ウィーン国立歌劇場の魅力は?──人生は夢、劇場は夢
ミラノ・スカラ座のすごさは?──イタリア・オペラの殿堂
メトロポリタン歌劇場のよさとは?──アメリカの最高劇場
お薦めのオペラハウスはどれ?──世界漫遊できずとも
新国立劇場ってどう?──早くも行政改革の対象
日本語のオペラもあるの?──名作がないわけじゃない
第7章 CDの謎
CDの値段がまちまちなのはなぜ?──安いものは百円から
リマスターってなに?──音をよくする魔法?
SPってなに?──一度聴けば、えも言われぬ再生音の虜に
リアル・ライヴってなに?──無味乾燥したライヴへの反動
メーカーによって音に特徴がある?──作り手の個性が音を決める
NAXOSはなぜ安い──いまや世界を制するマイナー・レーベル
ラジカセでクラシックは聴ける?──問題は装置じゃなくて聴き手
子どもに聴かせるクラシックCD──妊娠中、育児中のお母さま必読
CDのじょうずな買い方ってあるの?──勝手なこと、言わせてもらいませう
アンケート
あとがき
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