社会一般
池田 緑(著)
A5判 200ページ 並製 定価 2400円+税 ISBN978-4-7872-3549-7 C0036
書店発売予定日 2024年12月25日 登録日 2024年10月21日
ジェンダー平等の実現を目指すべきといわれる一方で、ジェンダーやフェミニズムは社会の頑迷な抵抗に遭いもする。その背景にどのような規範があり、権力作用がはたらいているのか。ジェンダーに関する差別や抑圧は、日常にどのように埋め込まれているのか。 本書では、規範や権力作用という視点を軸にして、ジェンダー/セックスや構築主義/本質主義などの基礎概念から、ジェンダー論の核心、ポジショナリティといった新たな概念、それらを個別の問題に当てはめて考えるのに必要な視点までを、豊富な具体例を用いて平易に説く。 また、「差別ではなく区別だ」「女性もほかの女性を差別することがある」「男も「男らしさの鎧」の重圧に耐えていて大変なのだ」などの、男性側が批判を封殺するのに用いるレトリックの欺瞞性や問題点も明らかにする。 女性に無力感を植え付ける男性の執拗な妨害などを「ジェンダーの権力作用」として捉えることで、ジェンダーの考え方に対する理解を促し、ジェンダー論を学ぶ「はじめの一歩」にとどまらず、二歩目、三歩目を力強く後押しする画期的な入門書。 【目次】 はじめに――ジェンダー論に向き合うこと 第1章 ジェンダーを考えること(1)――ジェンダー論の前提 第2章 ジェンダーを考えること(2)――ジェンダーのポリティクス 第3章 制度か心か――フェミニズムが問題にしてきたもの 第4章 差別/区別と自然化 第5章 男もつらいよ?――男たちの欺瞞のポリティクス 第6章 ジェンダーと社会的結合 第7章 ジェンダーと権力作用 おわりに――見る前に跳べ