片山 千枝(著)
A5判 264ページ 並製
定価 2400円+税
ISBN978-4-7872-3512-1 C0036
在庫あり
書店発売日 2022年09月27日 登録日 2022年08月05日
「産經新聞」 朝刊 |
インタビュー調査から、青年期女子はネットを介した出会いをどう考えているのか、どのような過程で出会いを実現するのか、その実態を浮き彫りにする。ネットを介した出会いで、一時的であれ人間関係を築くことができる有用性とリスクの両面を明らかにする。
「学校裏サイト」「ネットいじめ」「援助交際」「出会い系サイト」など、青少年とインターネットの関係は、様々な側面で社会問題化され、そのリスクや問題性、事件・犯罪に巻き込まれる危険性が、主に保護者や教育現場の立場から議論されてきた。
一方で、スマートフォンをはじめとしたネット端末が青少年に普及したいま、またコロナ禍という社会状況もあり、ネットを介した出会いやコミュニケーションは青少年にきわめて身近なものになっている。
本書では、青少年、特に青年期女子が「Twitter」などのSNSや「LINE」などのインスタント・メッセンジャーといった各種サイト・サービスを介して出会いを実現することのリスクを確認する。そのうえで、多くのインタビュー調査(質的調査)から、出会い経験者と非経験者との差異を浮き彫りにして、青年期女子をはじめとした青少年はネットを介した出会いをどのように考えているのか、出会い経験者はどのような過程を経て出会いを実現するのか、その実態を様々な事例とともに明らかにする。
ネットを介した出会いで一時的であれ人間関係を築くことができる有用性とそのリスクの両面を分析して、保護者や教員が考えるべきポイントも指摘する。
はじめに
第1章 序論
1 目的
2 背景
3 定義
4 構成
第2章 青年期女子のインターネットを介した出会いに注目する理由
1 意義
2 青少年のネット利用に伴う問題
3 青年期女子に注目する理由
第3章 先行研究
1 パーソナルメディアの変化と出会いの文化
2 青年期の友人関係におけるインターネット利用
3 青少年が置かれている社会状況
4 まとめ――なぜ青年期女子はネットを介した出会いを実現するのか
第4章 青年期女子のインターネットを介した出会いの探索的研究――女子中・高生15人への半構造化インタビューに基づいて
1 目的
2 先行研究
3 方法
4 分析
5 結果
6 考察
7 まとめ・課題
第5章 青年期女子のインターネットを介した出会い経験者と非経験者の差異
1 目的
2 先行研究
3 方法
4 分析・結果
5 考察
6 まとめ・課題
第6章 青年期女子のインターネットを介した出会い経験者が出会いを実現する過程
1 目的
2 先行研究
3 方法
4 分析
5 考察
6 まとめ・課題
第7章 青年期女子のインターネットを介した出会いの様相についての議論
1 ネットを介した出会い経験者と非経験者の差異
2 青少年の出会いの実現に対する考え
3 出会い経験者が出会いを実現する過程
4 なぜネットを介した出会いは一時的になりやすいのか
5 それでもネットを介した出会いが支持される理由
6 教育的立場にある大人は何ができるのか――現状と今後の課題
第8章 結論
1 青年期女子のネットを介した出会いの様相
2 ネットを介した出会いが一時的になりやすい理由
3 繰り返されるネットを介した出会い
4 なぜ保護者はネットを介した出会いの実現を容認できないのか
5 まとめ
参考文献
おわりに
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