齊藤 信宏(著)
四六判 208ページ 並製
定価 1600円+税
ISBN978-4-7872-3490-2 C0036
在庫あり
書店発売日 2021年06月21日 登録日 2021年04月13日
全国紙の新聞社でジャーナリストとして活躍を続ける著者が、数々の現場を歩き考えてきた経験をひもとき、メディアが紙からデジタルへと移行していくこれからの社会に求められる仕事のあり方と、どんな時代にも揺るがないジャーナリズムの根幹を伝える。
スマートフォンやSNSの普及で情報過多時代に突入し、メディアを取り巻く環境は激変した。フェイクニュースやフィルターバブルといった新たな問題が山積するなか、社会に伝えるべき情報と見解を的確に流し、情報の受け手に思考を促すジャーナリストという仕事が担う役割は大きい。本書では、安倍政権の「桜を見る会」問題などを追及した「毎日新聞」の現役記者が、豊富な経験からジャーナリストの仕事内容と心構えを解説する。
地方支局で警察署回りをした新人時代から、警視庁の記者クラブに所属して他社と特ダネ競争を繰り広げた社会部時代、兜町で証券会社や銀行を取材した経済部時代、長野支局で体験した松本サリン事件の顛末、海外赴任、そしてデジタル時代に求められる新しいジャーナリスト像まで、著者のジャーナリスト人生をなぞりながら豊富なエピソードとともに解説する。
「政権の監視役」であるジャーナリストとして第一線で活躍する著者が、新人時代の苦労から「桜を見る会」問題の取材過程まで現場の実情を余すところなく語る、志望者は必読の入門書。
はじめに
第1章 ジャーナリストという仕事
1 現場に行く
2 山道を運転する
3 ネタを取る
4 組織を知る
第2章 なぜジャーナリストになったのか
1 国境へのこだわり
2 シベリア鉄道で越えた国境
3 中国(チベット)とネパールの国境
4 資本主義と社会主義
5 国境で見た風景
6 行ってみないとわからない
Q&A1
第3章 松本サリン事件の教訓
1 松本サリン事件とは
2 奇妙な現場
3 地取りで歩き回る
4 第一通報者
5 まさかのサリン
6 事情聴取は二日間だけ
7 うわさ
8 元日のスクープ
9 顚末、そして教訓
Q&A2
第4章 事件記者として
1 七社会という記者クラブ
2 一日の動き
3 尾行した相手は
4 「抜かれる」つらさ
5 旗本やっこ、町やっこ
6 裏経済を取材して
Q&A3
第5章 経済を取材する
1 経済記者の仕事
2 兜町で知ったこと
3 学びの場
4 時代の寵児
5 銀行取材のおもしろさ
6 ラストバンカーの眼光
7 霞が関という空間
Q&A4
第6章 アメリカという教室
1 サブプライムローンは砂上のシステム
2 リーマンショックのただなかで
3 家と自動車で知るアメリカ
4 青い州と赤い州
5 ベースボールが映す平等
6 デトロイトの割れた窓
第7章 これからのジャーナリズム
1 激変した新聞の環境
2 動きが鈍かった新聞業界
3 デジタル時代のジャーナリズム
4 統合デジタル取材センター
5 「桜を見る会」取材で見えたこと
6 発信してこそのジャーナリスト
7 子育てのころ
Q&A5
おわりに
在庫あり
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