青弓社ライブラリー 100
岩渕 功一(編著)
四六判 240ページ 並製
定価 1600円+税
ISBN978-4-7872-3483-4 C0336
在庫あり
書店発売日 2021年03月26日 登録日 2021年02月17日
LGBT、ジェンダー、移民、多文化共生、視覚障害者、貧困、生きづらさ、当事者研究、インターセクショナリティ、教育実践――様々な分野の多様性との対話を通して、それらが抱える問題点を批判的に検証し、差別構造の解消に向けた連帯と実践の可能性を探る。
多様性の時代だと言われる。多様な背景をもつ人材の活用が革新的な創造性を高めるとして、企業、政府、地方自治体、教育機関、NGO/NPO、市民団体で多様性/ダイバーシティを奨励する動きが活発化している。
多様性/ダイバーシティの推進は女性、LGBT、障害者などの社会的なマイノリティの存在に目を向ける一方で、有用で受け入れやすい差異を選別化することで、いまだ続く差別・不平等を見えなくするとともに、新たな包摂と排除を生み出してもいる。
多様性/ダイバーシティの推進により建設的に取り組むには、構造化・制度化された差別・不平等の複雑な作用を理解して、様々な差異を平等に包含する方途を考え続けること、つまり、多様性と対話することが必要不可欠である。
LGBT、ジェンダー、移民、多文化共生、視覚障害者、貧困、生きづらさ、当事者研究、インターセクショナリティ、教育実践――様々な分野の多様性との対話を通して、それらが抱える問題点を批判的に検証し、差別構造の解消に向けた連帯と実践の可能性を探る。
第1章 多様性との対話 岩渕功一
1 BLMとD&Iの取り違え
2 「多様性/ダイバーシティ推進」が見えなくするもの
3 日本での多様性/ダイバーシティ推進
4 多様性との対話
5 誰もが生きやすい社会に向けた横断的連携
6 インターセクショナリティと連帯の可能性
7 学び(捨て)の実践
第2章 ダイバーシティ推進とLGBT/SOGIのゆくえ――市場化される社会運動 新ヶ江章友
1 ダイバーシティ推進とは何か
2 経営学におけるダイバーシティ・マネジメントとは何か
3 ダイバーシティ・マーケティングとLGBT/SOGI
4 LGBTマーケティングと人権問題への意識
論点1 多文化共生がヘイトを超えるために 塩原良和
第3章 移民・多様性・民主主義――誰による、誰にとっての多文化共生か 髙谷 幸
1 多文化共生をめぐるこれまでの批判
2 多文化共生をめぐる問い――「何」から「誰」へ
3 誰にとっての多文化共生か
4 移民にとっての多文化共生か、地域にとっての多文化共生か
5 誰による多文化共生か
第4章 生活保護言説における「日本人」と「外国人」を架橋する 河合優子
1 生活保護制度の歴史と現状
2 生活保護言説と「日本人」
3 生活保護言説と「外国人」
論点2 メディア研究における「ダイバーシティ」の現在 林 香里
第5章 「生きづらさからの当事者研究会」の事例にみる排除の多様性と連帯の可能性 貴戸理恵
1 「個人化・リスク化した排除の苦しみ」としての生きづらさ
2 当事者研究での個別性・多様性と共同性のつながり
3 多様性に立脚したつながりとは何か
第6章 「同じ女性」ではないことの希望――フェミニズムとインターセクショナリティ 清水晶子
1 「#トランス女性は女性です」
2 インターセクショナリティ
3 「交差」の誤解
4 同じではないことの連帯
論点3 みえない「特権」を可視化するダイバーシティ教育とは? 出口真紀子
第7章 共生を学び捨てる――多様性の実践に向けて 小ヶ谷千穂
1 「共生のフィールドワーク」という授業について
2 体当たりの邂逅――「正しい共生」のプレッシャーからの解放?
3 距離をとられる、という経験――自らのまなざしに気づく
4 ミックス・ルーツの学生の経験――自分自身を問い直す
第8章 アート/ミュージアムが開く多様性への意識 村田麻里子
1 多様性の砦としてのアート/ミュージアム
2 多様性の奨励とその課題
3 アート/ミュージアム実践が投げかける問い
論点4 批判にとどまらず具体的に実践すること 松中 権[インタビュー聞き手:岩渕功一]
あとがき 岩渕功一
在庫あり
送料無料162-0801 東京都新宿区山吹町337
電話:03-3268-0381
ファクス:03-3268-0382
●会社案内 ●購入案内 ●プライバシーポリシー ●特定商取引法に基づく表示
●特約店一覧
●リンク
掲載している文章・写真・イラストの著作権は、それぞれの著作者にあります。それ以外のものと青弓社社員によるものの著作権は株式会社青弓社にあります。