青弓社ライブラリー 95
橋迫 瑞穂(著)
四六判 216ページ 並製
定価 1600円+税
ISBN978-4-7872-3447-6 C0336
在庫あり
書店発売日 2019年02月26日 登録日 2019年01月17日
「朝日新聞」
朝刊 評者:トミヤマユキコ(東北芸術工科大学講師・ライター) |
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「日本経済新聞」 朝刊 |
少女向け占い専門雑誌「マイバースデイ」を軸に女性誌やファッション誌にも目配りして、1980年代、90年代、2000年代の少女と占いの関係性を描き出す。宗教ブームやオウム真理教の影響、女性の社会進出なども絡めて、社会的・文化的な背景を解き明かす。
1980年代に少女たちの間で流行した「占い/おまじない」は、現代まで多くの女性から支持されてきた。占いはなぜ女性を引き付けたのか、それは女性にとってどのような役割を果たしてきたのか。
少女向け占い専門雑誌「マイバースデイ」(実業之日本社)を軸に女性誌やファッション誌にも目配りして、1980年代、90年代、2000年代の少女と占いの関係性を描き出す。そして、宗教ブームやオウム真理教の影響、女性の社会進出なども絡めて、社会的・文化的な背景を解き明かす。
少女たちの理想像や人間関係を時代ごとに指し示し、宗教の市場化・商品化の役目も担った〈占い〉の社会的な機能を明らかにして、スピリチュアリティと女性たちの現状にも迫る宗教社会学の成果。「マイバースデイ」を当時読んだ読者も必読。
序 章 雑誌「マイバースデイ」とその時代
1 「宗教ブーム」のなかの「占い/おまじない」
2 変化する「占い/おまじない」
3 雑誌とジェンダー
第1章 現代社会での宗教の位置とその変遷――ピーター・L・バーガーの議論を手がかりに
1 宗教の「世俗化」とは何か
2 近代化での社会の変容と「世俗化」
3 宗教の「市場」化と消費者の出現
4 宗教が若者に見直されるとき
5 近現代での宗教の再発見
第2章 「マイバースデイ」の「占い/おまじない」
1 雑誌としての「マイバースデイ」
2 「マイバースデイ」の「占い/おまじない」
3 「魔女っこ」の登場
4 努力としての「おまじない」
5 読者と「マイバースデイ」
6 「マイバースデイ」の世界観
第3章 「マイバースデイ」における「手作り」と少女
1 「ライフスタイル」と「手作り」
2 「マイバースデイ」の「おまじない」グッズ
3 エミール・シェラザードによる「おまじない」
4 イベントでの手作りと「おまじない」グッズ
5 「マイバースデイ」での手作りとその意味
第4章 一九九〇年代「マイバースデイ」の「占い/おまじない」
1 一九九〇年代「マイバースデイ」に見られるライフスタイルの記事
2 一九九〇年代「マイバースデイ」の「占い/おまじない」
3 「心理テスト」と「ランキング」
4 「占い/おまじない」の広がりと拡散
5 「占い/おまじない」から精神世界へ
6 一九九〇年代「マイバースデイ」の「占い/おまじない」の変化とその役割
第5章 〈知識〉としての「占い/おまじない」の共有と少女――読者投稿欄「ハローバースデイ」の分析から
1 「ハローバースデイ」の概要
2 「KH Coder」を用いた「ハローバースデイ」の分析
3 一九八〇年代「ハローバースデイ」と「占い」の投稿
4 「おまじない」の創作と共有
5 一九九〇年代の「ハローバースデイ」
6 一九九〇年代の「ハローバースデイ」の「占い/おまじない」関連の投稿の特徴
7 〈知識〉としての「占い/おまじない」と少女たちの「天蓋」
第6章 女性と「占い/おまじない」――鏡リュウジと女性誌を事例として
1 活動状況と概要
2 女性誌の「占い/おまじない」
3 学ぶものとしての占い
4 「おまじない」と「魔女」のイメージ
5 鏡の「占い/おまじない」に対する価値観とその背景
6 女性誌の「占い/おまじない」の変遷とその内容
終 章 「占い/おまじない」と少女がつむぐ「世界」、そのゆくえ
1 「宗教の市場化」と「占い/おまじない」
2 「DIY的宇宙」としての「占い/おまじない」
3 「占い/おまじない」に見いだされる個人の意識と社会的背景
4 「占い/おまじない」とオウム真理教
5 現代日本社会のスピリチュアリティの今後――「おわりに」に代えて
初出一覧
あとがき
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