復刊選書 10
川村 邦光(著)
四六判 200ページ 並製 定価 2000円+税 ISBN978-4-7872-3265-6 C0339 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2006年10月 書店発売日 2006年10月20日 登録日 2010年02月18日
口寄せを通して死者と生者の「いのち」を結ぶ盲目の巫女オガミサマ。民俗社会で形成された巫女の習俗=民間信仰が近代の歴史的文脈のなかで変容していく過程をたどり、巫女の個人史もつむぎながら、その社会的・文化的な意味を解読する。
序──ボルヘスの闇とことば I 巫女の現在 エスノグラフィーへ向けて/巫女たちの現状 II 近代日本における巫女 盲人の近代/文明開化と「迷信」/巫女の近代 III 盲人結社とネットワーク 大和宗の来歴/巫女縁起と結社/巫女のネットワーク IV 巫女のライフヒストリー 岩ヶ崎のオカミン・阿部まつみ巫女/小鯖のオガミサマ・小野寺さつき巫女 V 盲目をめぐるイデオロギー 盲目、女性、巫女/通俗的因果応報論の世界/「一人前」の社会 VI 巫女への水路 「卑賤」の眼ざし/ザルマワシと「商売」/盲目性と「一人前」 VII カミツケ儀礼の戦略 〈おんな〉になる前──巫女への要件/〈おんな〉になる──カミツケ儀礼の分析/〈ひと〉〈おんな〉になる VIII 死者/巫女の語り──口寄せの時空間 死者を包摂する社会/口寄せのプラクティス/スティグマとカリスマ/「梓の声」を聴く──口寄せの場(1)/死者への配慮──口寄せの場(2)/語りと〈いのち〉の思想/おわりに──語りのワンダーランド あとがき
品切れ・重版未定