青弓社ライブラリー 28
田口 亜紗(著)
四六判 216ページ 並製 定価 1600円+税 ISBN978-4-7872-3212-0 C0336 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2003年04月 書店発売日 2003年04月23日 登録日 2010年02月18日
1947年、世界で初めて制度化した生理休暇の成立過程を、明治期以降の月経をめぐる言説をとおして検証し、近代日本で女性はいかにして「身体の医療化」という社会の権力構造に取り込まれ、それに抗してどのように「自己拡張」していったのかを解明する。
第1章 なぜ生理休暇なのか 1 なぜ生理休暇に注目するのか 2 生理休暇は「不浄観念の延長」か 3 本書の方法論と仮説 第2章 不浄観念から衛生観念へ──月経の病理化言説の移植 1 月経をめぐる文明化政策 2 月経の病理化の始まり 第3章 女学生・女工・職業婦人──近代化にさらされた「新しい女」たちの身体 1 女学生の身体の改良と保護 2 女工の身体と「人道主義的物語」 3 職業婦人と「母性」の発見 第4章 生理休暇要求の始まり──月経時の労働の「問題化」 1 女教員による「月経時の休養」要求 2 生理休暇要求の広がり 第5章 生理休暇制度の成立──月経の「医療化」に抗して 1 生理休暇要求言説と「労務管理」言説 2 生理休暇要求の高揚 3 生理休暇の法制化 終章 文化人類学的視点からの展望──生理休暇の言説史からみえてきたこと おわりに──身体の医療化理解に向けて あとがき
青弓社
品切れ・重版未定