青弓社ライブラリー 22
阿部 謹也(編著)
四六判 236ページ 並製 定価 1600円+税 ISBN978-4-7872-3196-3 C0336 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2002年01月 書店発売日 2002年01月23日 登録日 2010年02月18日
私たちが組み込まれている世間とはいったい何か? ムラ的共同体としての世間、近代法と「世間の掟」の二重構造、対人恐怖にみられる世間の影響、作家と世間の関係など、私たちの日常生活と世間とのかかわり方を検証し、〈生活世界〉の構造を解読する論考集。
まえがき 阿部謹也第1章 世間と差別 阿部謹也 1 ヨーロッパの個人と日本の個人 2 日本を貫く二つのシステム第2章 「水」の構造──世間における紛争解決の手段 瀬田川昌裕 1 「水」の構造 2 「世間」のなかの「水」 3 「水」の機能障害──蒸発と凍結第3章 いま、なぜ世間なのか──戦後日本における経済社会構造の変容から 田中史郎 1 「社会」と「世間」 2 戦後日本における「社会」と「世間」 3 いま、なぜ「世間」なのか第4章 「中間的」共同幻想としての世間──わが国における対人恐怖の解明を通じて佐藤直樹 1 対人恐怖の根底には世間がある 2 世間では「配慮」を強いられる 3 独特の競争社会としての世間 4 「中間的」共同幻想としての世間第5章 法学における社会と世間のあいだ──法世間学序説 瀬田川昌裕 1 どこにもある「世間」 2 世間の構造と機能 3 世間の掟 4 法世間学の可能性第6章 世間主義の思想──三重県下における初誕生儀礼をめぐって 近藤直也 1 三重県下における初誕生儀礼の事例 2 事例研究第7章 ネパールの山村における社会、世間生活──NGOの経験をとおして 清沢 洋 1 ネパールにおける「世間」とは 2 NGO活動をとおして見る村落共同体 3 共同体という福祉施設 4 日常生活に垣間見る「世間」 5 誇りと恥 6 生きつづけている世間第8章 俳句とハイクと世間──西洋における俳句受容の一端から 元吉瑞枝第9章 わが国における作家と世間──日本における生活と思想の問題性 片山恭一 1 「作家」という困った人たち 2 彼らは「世間」といかに対峙したか 3 「世間学」を超えてあとがき 阿部謹也
青弓社
品切れ・重版未定