佐藤 直樹(著)
四六判 280ページ 上製 定価 2800円+税 ISBN978-4-7872-3158-1 C0036 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 1998年12月 書店発売日 1998年12月31日 登録日 2010年02月18日
1980年代以降、既成の概念を超えて続発する凶悪な犯罪は何を反映しているのか? 処罰/保護の境界消滅を析出し、近代に形成された「責任」原理の終焉と 「責任」を負わせる「主体」の崩壊を解読。システムに介入された社会の変容をさぐる。
はじまり I 〈責任〉はどこからきたか──刑事責任の誕生 II 大人の〈責任〉──犯罪と「狂気」 1 「理性的人間」の誕生──「狂気」の刑事責任史 2 「わけのわからない」犯罪への前奏──金属バット殺人事件 3 理性/狂気のボーダーが消える──パリ留学生バラバラ殺人事件 4 「システム」の犯罪──連続幼女誘拐殺害事件 5 たったひとりの「戦争」──佐賀同窓会爆殺未遂事件 6 「主体」の解体、〈責任〉の消滅──福岡美容師バラバラ殺人事件 III 子どもの〈責任〉──本当にいま子どもは「未熟」であるのか 1 「非行少年」の誕生──子どもの刑事責任史 2 こどもは「小さな大人」になった──目黒区中学生両親祖母殺害事件 3 死刑か保護か──大高緑地アベック殺害事件 4 大人/子どものボーダーが消える──広島教え子殺害事件 5 変容する「いじめ」──愛知いじめ死事件 6 「透明な存在」の叛乱──神戸児童連続殺傷事件 おしまい 増補版へのあとがき
青弓社
品切れ・重版未定