芹沢 俊介(著)
四六判 204ページ 上製 定価 1650円+税 ISBN978-4-7872-3044-7 C0037 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 1991年08月 書店発売日 1991年08月15日 登録日 2010年02月18日
いま子どもたちはどこへ向かっているのか? 遊びの変容、清潔ブーム、おたく族と胎内商品、噂話と死・他界への衝動など、加速する消費資本主義社会のなかで強まる逃走願望と、実際には依存を深める子どもたちの姿を描写する。
はじめに──逃走と依存〈子供たちの現在〉I 少年たちの資本主義 イノセンスが壊れる時 父と子/エディプス理論の射程*暴力と対抗暴力 悪/禁止と破棄 イノセンス/市松人形の視線*アヴェロンの野生児とイノセンスの解体 盗み/所有欲と奪取欲の互恵性*万引とかっぱらい*重層化される欲望と互恵性の回路 変容する子供たちの遊び空間 子供の空間把握の変容*「ミクロのユートピア」の成立*統合技能と拡散的生産性*空想マシンとしてのファミコン 胎内商品の現象学 清潔ブームと商品化の現在*「誰のものでもない空間」の占有化*胎内商品と資本主義の現在II 他界と遊ぶ子供たち かくれんぼの向こう側 反復強迫と死の衝動*衝動の放棄と成長願望*かくれんぼの構造*神話と「かくれんぼ遊び*他界への通路──須佐之男と浦島太郎*他界への通路──『今昔物語』と『日本霊異記』*他界へワープする子供たち 他界と遊ぶ子供たち システム社会の“鎖の輪”*死の結婚*遊戯の現在*他界に旅する子供たち 子供たちのうわさ話と死 「うわさ話」の機能的側面*異議申し立てとしての「うわさ話」*性的禁止の侵犯としての「うわさ話」*死へ向かう「うわさ話*/「うわさ話」と退行する子供の心性あとがき
青弓社
品切れ・重版未定