歴史・地理
土屋 礼子(著)
A5判 300ページ 並製 定価 3400円+税 ISBN978-4-7872-2104-9 C0021
書店発売予定日 2024年11月25日 登録日 2024年07月30日
1945年9月から52年4月まで、アメリカを主力とする連合国軍によって日本は占領下に置かれていた。民主化政策の下で、占領期のメディアに対する統制や検閲による変化の実態はどのようだったのか。また、朝鮮半島をめぐる情報戦はどのようにおこなわれたのか。 本書ではまず、暴露系の時局雑誌やスポーツ紙、大学生新聞などの主流ではないニュース・メディアの展開を史料から跡づけ、出版やCIE図書館をめぐる施策をひもといて、当時の人々に占領期のメディア政策がどう受け止められていたのかを明らかにする。そして、占領期のインテリジェンス(情報分析や防諜活動)のありようを、朝鮮戦争に関する主要メディアの報道、連合国軍の心理戦としての宣伝ビラ、プロパガンダ放送などを事例に浮かび上がらせる。 日本のメディアにとっての占領期のインパクトや、日本の情報政策・機関と占領期の関係性を、アメリカ国立公文書館所蔵の史料などを駆使して鮮やかに描き出す。 【目次】 序 章 第1章 占領期の時局雑誌 第2章 占領期の大学生新聞 第3章 創刊期のスポーツ紙と野球イベント 第4章 占領期におけるCIE図書館というメディア 第5章 占領軍G-2歴史課と旧日本軍人グループ 第6章 占領軍の翻訳通訳局(ATIS)によるインテリジェンス活動 第7章 対日心理戦としての朝鮮戦争報道 第8章 朝鮮戦争における宣伝ビラ 第9章 朝鮮戦争におけるラジオ・プロパガンダ 第10章 リオスノフ文書にみる朝鮮戦争における心理戦とその後 終 章