越境する近代 12
歴史・地理
石田 あゆう(著)
A5判 192ページ 上製 定価 3400円+税 ISBN978-4-7872-2059-2 C0320 在庫あり
奥付の初版発行年月 2015年01月 書店発売日 2015年01月28日 登録日 2014年12月11日
戦前に100万部以上の発行部数を誇った「主婦之友」は、戦時下で商品と読者をどう結び付けたのか。プロパガンダ・広報・広告が交錯するなかで、「信頼」を基盤にして女性たちのネットワークを築き上げようとした戦時婦人雑誌の新たな一面を照らし出す。
はじめに――問題の所在 第1章 婦人雑誌広告の〈信頼〉と視覚イメージの洗練 1 読者のために――婦人雑誌と広告収入 2 雑誌出版に向けて 3 「一社一誌主義」宣言のPR効果 第2章 関東大震災以後の「主婦之友」 1 被災のなかでの宣伝活動 2 主婦之友社文化事業部の創設 3 一般公募展への発展 4 ビジュアルによって進んだ消費者向けメディア化 5 作品紹介から流行案内へ 第3章 昭和前期の洋装普及と婦人雑誌 1 婦人雑誌の広告媒体としての魅力 2 彩られる婦人雑誌 3 流行案内としての広告――色づく女性たち 4 流行案内から更生服へ 第4章 化粧品広告メディアとしての戦時婦人雑誌 1 戦時下の婦人雑誌に課された広告規制 2 戦時下に模索される広告表現 3 広告競争時代からの脱却 第5章 戦争時代の女性の理想美 1 戦時の理想の女性像 2 一九三〇年代の化粧品の消費状況 3 転換期を迎えた化粧品広告 4 「非常時」の「健康」美人広告をめぐって 5 美装的白肌美人から、素肌的若肌美人へ 第6章 婦人雑誌メディアの危機管理対策 1 戦時から戦後へ 2 危機と対峙する婦人雑誌編集者 3 一九四〇年代の出版活動の変化 おわりに あとがき 索引
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