山田 俊幸(編著)
A5判 184ページ 並製
定価 2000円+税
ISBN978-4-7872-2054-7 C0021
在庫あり
奥付の初版発行年月 2013年11月 書店発売日 2013年11月14日 登録日 2013年10月08日
「産經新聞」 |
1900年(明治33年)に私製はがきが解禁になったため、多色刷りの年賀絵はがきがモダニズムの流行にも後押しされ一大ブームになり、関東大震災と「帝都復興」を経て、戦意高揚の年賀絵はがきへと変化していく。年賀絵はがきで読む近代日本の美意識と生活意識。
はじめに 山田俊幸
第1章 年賀絵はがきの世界 山田俊幸
1 明治・大正の年賀絵はがき――一九〇一年(明治三十四年)から二三年(大正十二年)まで
圧搾機械製造発売元の年賀絵はがき/羽根を突く女性/晴れ着の「お芽出たうー」/京都市五条西洞院・六神丸/雪中の旅芸人絵はがき/皇居、桜田門と恭賀新禧/占領/「東京日日新聞」の雪中の海軍兵/雪中の守備/梅の枝と踊る鯛、恭賀新春絵はがき/鶴のお酌/セセッション様式の年始状/占領地のしめ飾り/戦勝の新年/NANIWAYA&Co.の年賀絵はがき/山元春挙の馬/親子の「きんがしんねん」/寺からの「謹賀新年」/四つ葉のクローバーとハート/コウモリと月/田舎風景の謹賀新年/応挙の梅とヤギ/海上の朝日/川端玉章の賀正/今様弁天/浅草橋凱旋塔/白梅のNew a Happy/太田三郎の羽根突き/ハート紳士/猿の書き初め/不景気な年は申る年、良い酉年の年賀絵はがき/朝日の鶏絵はがき/花のデザイン・1909/榊原一廣の酉の絵はがき/織田東禹のアヒルに泣く子/鏡に映る日輪/1909年の酉歳年賀絵はがき/酉年、1909年の年中行事/電話する女/空中鉄道・年賀絵はがき/枝か文字か/3匹の子犬・戌年年賀絵はがき/文学者・西村渚山の戌歳絵はがき/亥年の和デザイン/小判と銀色ネズミ/ネズミおかめ/ネズミの高座/ネズミ模様の鍔/ネズミの小倉百人一首/賀状を持つ浪子/牛の大正諒闇中年賀絵はがき/諒闇の牛/小倉百人一首絵はがき/尾竹越堂の雪だるま/タツノオトシゴと三つの矢羽根/跡見花蹊の雲龍/宝珠を抱くヘビ/1920年の勅題「田家早梅」/EXE広告絵はがき/橋口五葉の猿の舞/お正月/鶏とモダンな餌箱/キャンバスと少女/ヒヨコの門付け/ヒヨコを掲げる少年/板倉賛治のブルドッグ/猟銃を持つ少年と和装の少女/京都、藤村寿栄堂の年賀絵はがき
2 大正・昭和の年賀絵はがき――一九二四年(大正十三年)から四三年(昭和十八年)頃まで
ネズミのスケート/時計と宝飾絵はがき/牛の餅つき/天翔る龍/タコ、ハゴイタ、オトコノコ、オンナノコ/本を持つ女/昭和を迎える雪うさぎ絵はがき/ウサギの姉妹(卯年)/川崎巨泉の「とばえ」/月とウサギ/松竹座の辰歳絵はがき/高岡市・家具屋の1928年おしゃれ広告/クローバーの高橋春佳年始状/金庫製作所の社員集合/荒木寛畝の馬の群れ/化粧する女/復興都市のデパート/羊を抱く毛断嬢/未年木版年賀状/ラクトーゲン年賀絵はがき/猿の隈取り/長谷川小信の猿まわし/平井楳仙の三猿/SINの「お猿の砲弾投げ」/お猿の野球絵はがき/産業と観光の大博覧会(主催・金沢市)・年賀絵はがき/Atuoのモダン賀正/柿の旭日/近衛歩兵第四連隊営門/ペルメル広告絵はがき/時を告げる鶏/爪哇スラバヤの椰子の木陰/3匹の犬/重なる色変わりイノシシ/お供えを持つ女の子/酒井三良子の「獅子」/衣桁の晴れ着/ネズミと馬の曲馬/ネズミの家族/一魁斎芳年の『猫鼠合戦』/宮尾しげをの文楽天神記の牛/花を持つ少女/虎の親子/蒲の穂をくわえるウサギ/旗とちょうちんのピョンピョンウサギ/波乗りウサギ/郷土玩具・和泉サカイ人形のウサギ/卯の名は司馬または闡閼摩姑羅大将と号す/金鶴香油の賀春絵はがき/スキーと子ども/こけし「興亜新禧」/皇軍大捷国威宣揚の新春
第2章 ゲストキュレーターズ研究エッセー
1 兄・織田東禹の遺産――一九〇〇年前後(明治三十年代)の織田一磨の修業時代 小池智子
2 大正の少女雑誌の正月 田丸志乃
3 勅題から見る年賀はがき 竹内 唯
4 慶賀図像の由来 大平奈緒子
第3章 年賀絵はがき史攷 山田俊幸
1 私製の年賀絵はがきが登場するまで
2 一九〇一年(明治三十四年)、年賀絵はがき元年
3 日露戦争での役割
4 「ハガキ文学」と絵はがき趣味の涵養
5 関東大震災による絵はがきイマジュリーの変化
資料 絵はがき史参考年表
西暦・元号・紀元・勅題対応表 田中冬木作成 矢原章監修
おわりに 山田俊幸
在庫あり
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