歴史・地理
右田 裕規(著)
四六判 256ページ 上製 定価 3000円+税 ISBN978-4-7872-2034-9 C0021 品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 2009年03月 書店発売日 2009年03月23日 登録日 2010年02月18日
戦前に強制・教育された皇国史観と、同時代に世界を席巻したダーウィン進化論とは、どのような関係性を築いたのか。思想警察や学校教育、生物学研究者としての昭和天皇表象を手がかりに、皇国史観と自然科学の対立を軸にして戦中期の政治体制の矛盾を照らす。
序章 進化論と皇国史観 第1章 思想警察・検察と進化論 1 明治後半期の「生物」進化論の流行 2 丘浅次郎の進化論 3 神道家・国学者の反応 4 進化論者の応対 5 ダーウィン進化論の知的価値の所在 6 明治の左翼運動家・思想警察の反応 7 一九二〇―三〇年代の左翼運動と進化論 8 思想警察・検察による括弧入れ 第2章 学校教育と進化論 1 一九一〇年代以前 2 第一次世界大戦と進化論教育 3 国民精神文化研究所による進化論批判 4 優生思想の席巻と進化論 第3章 昭和天皇と進化論 1 「生物学者としての天皇」という矛盾 2 「生物学者としての昭和天皇」登場の前史 3 戦前期マスメディアのなかの「生物学者・天皇」 4 天皇の生物採集・研究のメディア・イベント化 5 陸軍とマスメディアの動向 6 背景 7 日中戦争以後の状況 終章 昭和天皇のダーウィン像 あとがき 索引
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