齋藤 さわ子(著)
四六判 224ページ 並製
定価 1600円+税
ISBN978-4-7872-1053-1 C0047
在庫あり
奥付の初版発行年月 2017年01月 書店発売日 2017年01月26日 登録日 2016年07月19日
作業療法のやりがいを伝え、作業の治療的パワーと作業療法の社会性を確認し、病気やけがからの回復を促進して健康的で主体的な生活の構築を導く作業療法士へとガイドする。現役の作業療法士も自分の知識と技術を強化・向上させられるように実践的に解説する。
作業療法士という職業は、近年、一般に知られるようになり、名前は聞いたことがあるという人も増えているが、リハビリテーション専門職のひとつである作業療法士はどういう仕事なのか、正しい理解を広める必要がある。
障害の有無にかかわらず、病院や施設で公共のサービスとして正当な作業療法を提供することで、クライアントがそのときの自分の能力に合った「自分がしたいこと」を見つけ、そのしたいことができるように効果的にサポートするのが作業療法士である。
本書は、作業療法のやりがいを伝えることで仕事の魅力を知って、障害や病気をもった人たちに寄り添う作業療法士を目指すようにガイドする。そればかりか、すでに作業療法士になっている人も作業の治療的パワーと作業療法の社会性を再確認し、自らの作業の知識と技術をみがくことができる充実した一冊。
はじめに――人々が「したいこと」を通して治療し、「したい」を実現する医療専門職
第1章 作業療法士という専門職の概要
1 重要視するのは、人の「したいこと」?
2 作業療法の「作業」って何?
3 「誰」を支援する?
4 作業療法特有の評価・治療・介入手段とは
5 どんなところで働いているの?
6 どのような社会を理想としているの?
7 作業療法と作業療法士の将来性は?
8 作業療法士の資格を得るには
9 作業療法士の養成校(大学を含む)では、何を勉強するの?
第2章 健康や幸福への作業の影響
1 長生きするには、運動や体操をしなければならない?
2 おこなうことで健康や幸福になれる作業はどれ?
3 どのように作業をおこなうと、健康感や幸福感は高くなる?
4 人は作業をおこなうことで必ず健康になれる?
5 身体に障害がない人のほうが、障害がある人よりも健康的で幸せ?
6 健康・幸福と作業の関係について社会で意識されないのはなぜ?
7 特別なことを始めなくても――普段していることをし続けることで、人は健康を保つことができる?
8 作業を「しない」と人はどうなるの?
第3章 作業療法の強み――“作業”を用いた治療・介入の効果
1 理学療法と区別がつかない印象があるのはなぜ?
2 何か(作業)をするのは、手足や体が動くようになってから?
3 手足や体の動きが回復すれば、したいことが自然にできる?
4 遊んでいたり楽しいことは、手足や体をよくする?
5 何か(作業)をするのは、心や頭のはたらきが回復してから?
6 作業の治療的パワーが引き出されるのはどんなとき?
第4章 作業療法の評価・治療・介入手段や介入技術
1 なぜ病気のことではなく、プライベートな話を聞きたがる?
2 「したいこと」がわからない人には治療や支援はしないの?
3 実現不可能と思われることでも支援するの?
4 治療・介入の前におこなう特有の検査・評価とは
5 用いる治療・介入にはどんなものがあるの?
6 人が「したいこと」を実現するために使っている技術とは
7 そばにいるだけで、何もしてくれないこともある?
おわりに
付録1 作業療法士になるための養成校
付録2 作業科学が学べて研究ができる大学院
付録3 もっと作業療法を知るための図書
在庫あり
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