本宮 輝薫(著)
四六判 272ページ 上製
定価 2800円+税
ISBN978-4-7872-1024-1 C0010
品切れ・重版未定
奥付の初版発行年月 1996年06月 書店発売日 1996年06月01日 登録日 2010年02月18日
身体を機械化し、死を真空化する近代医療の彼方にあるものは何か? 東洋医学・心理学・哲学の知見を交差させ、自殺の心理と死の瞬間の意識を照射し、死の意味を解読する。死と生の欲望に引き裂かれた人間存在の限界についての考察。
まえがき第1章 脳死・臓器移植について 1 議論の整理 1 なぜ問題なのか 2 さまざまな立場 3 三つの脳死 2 脳死・臓器移植のパラダイム 1 原子論、機械論、因果論 2 物心二元論 3 脳中心主義 4 大脳中心主義 5 不可避の脳移植 6 大脳は自己意識の座ではない 7 自己意識中心主義 8 人間中心主義 9 自己意識中心主義プラス人間中心主義 10 人間サイボーグ化 11 人間ロボット化 12 功利主義 13 極限利用主義 14 無脳児の利用 15 人体資源論 16 功利主義に抗して 17 進歩という神話 18 カニバリズム 19 善悪二元論 3 現実的になにが可能か 1 しかし、脳死・臓器移植を否定することはできない 2 人はいつ死ぬか──ドナーの立場から 3 臓器摘出のための暫定的な死 4 臓器摘出のためのその他の条件 5 移植が必要となるとき──レシピエントの立場から 6 移植の必要性を減らすこと 7 臓器移植はどこまで許されるか 8 まとめ第2章 自殺の心理から死の意味を考える 1 K・A・メニンガーの自殺論 1 殺したい──殺人欲求 2 殺されたい──被殺害欲求 3 死にたい──死そのものへの欲求 4 慢性的自殺 5 自殺は原否定性を癒す行為である 2 J・ヒルマンの自殺論 1 医療における死 2 生と死の円環 3 死を老年のためにとっておくことはできない 4 象徴的な死と実際の死 5 いかなる死も自殺である 6 分析的絶望 7 希望のパラドックス 8 死後の心理療法 9 人は死を受け入れることも、死を覚悟することもできない第3章 死の体験の意味 1 死の事実と神話 1 自然の死 2 死後世界の生成的構造論 3 臨死体験ならびに類臨死体験 2 死の瞬間 1 死は瞬間ではない 2 死の瞬間に意識水準の低下が起こり、無意識が全面的に解放される 3 死の瞬間は意識と無意識が全面的に対決する瞬間である 4 死の瞬間は魂が救済される瞬間となりうる 5 魂の救済としての聖婚 6 死はすなわち悟りではない 7 死は審判の瞬間である 8 自殺と臨死体験 9 無意識は死後の生を信じている 3 『チベットの死者の書』を読む 1 三つの解説のとき 2 チョエニ・バルドゥ(存在本来の姿の中有)──第三の光明の体験 3 シパ・バルドゥ(再生へ向かう迷いの状態の中有)──第四の解脱のとき 4 死後に意識は存続するか 1 死にいたる意識のプロセス 2 肉体の死の苦悩の効果 3 死後の意識 5 最後に──悟りの構造 1 「無の悟り」と「空の悟り」 2 個の悟りを超えてあとがき
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