読者からの指摘を受けて、『ナチス機関誌「女性展望」を読む』の内容に誤りがあることに気づきました。
本書の405ページの終わりから3行目から406ページ6行目までの段落を、以下のように訂正します。
全国女性奉仕団結成のために国内の多種多様な女性団体を結集させたドイツ女性団体連合だったが、一九二〇年代には政治的見解の相違から数多くの加盟団体が退会した。やがてナチ党が台頭してくると、ボイマーたちのブルジョア穏健派の女性解放路線とは肌が合わなかった保守的な全国主婦連盟や全国農村主婦連盟は強制的同質化を待たずにナチ化を受け入れ、ドイツ女性団体連合を去っていった。前者は二十万人、後者は九万人の会員を擁していた。ドイツ女性団体連合は三三年五月に解散の道を選んだが、連合に加盟していなかったいくつもの保守的・愛国的女性団体、ルイーゼ王妃連盟(会員数十三万人)、ドイツ赤十字看護師団(十五万人)、プロテスタント関係組織(二百万人)やカトリック教会関連の女性組織(百万人)などが強制的同質化を受け入れて、四百万人ともいわれるドイツ女性事業団に再編された。彼女たちはナチズム体制においても国家を支えるべく社会活動を続けることを望んだのである(9)。
本文の訂正に伴って、411ページ、3行目の注(9)も以下のように変更します。
(9)この段落の各加盟会員数については、同書233ページ、178―179ページ(プロテスタントおよびカトリック関係組織)、286ページ(ドイツ女性事業団)参照。
ご指摘くださった方にお礼を申し上げるとともに、読者のみなさまにご迷惑をおかけしたことをお詫びします。
桑原ヒサ子/青弓社編集部